カレンダー最新記事ブログ内検索リンクお薦めアクセス解析 |
GO MAD 日記日記とか雑文とかもろもろPAGE | 15 3 1 5 14 13 12 10 9 7 6 | ADMIN | WRITE 2009.09.04 Fri 10:53:42 君と僕をつなぐもの(雪道)あいつに電話をする時は、いつだって緊張する。
何をしているのか、とか。 今電話してうざがられないか、とか。 重くないかな、とか。 メールのほうがいいのか、とか。 そんなことをいつだって考える。 でもそれでも声が聞きたくて、小さな勇気を振り絞る。 情けなく、どうでもいい理由をつけたりして。 次はいつくるのか聞きたい、とか。 母さんが、話したいといってる、とか。 自分でも情けないぐらい、小さい。 でもやっぱり、俺みたいなガキが焦ってるって思われたくなくて。 好きで好きでしょうがない、なんて態度見せたくなくて。 俺は大人なんだぞって、そう思わせたくて。 余裕があるふりをしたい。 それがガキだって、母さんは笑うけど。 今日も一つ深呼吸。 震える指で携帯を操作する。 と、それより早く携帯から軽快な着メロが鳴り響く。 慌てて母さんに携帯を返そうとして、その画面に出ている名前に心臓が跳ね上がる。 母さんに許可をとるまでもなく、取り落としそうになるぐらい焦って開いて通話ボタンを押す。 「す、鈴鹿?」 声がひっくり返る。 何が大人の余裕だ。 どうしても、こんなにも、いつだっていっぱいいっぱい。 君に関わる全てに、俺はいつだって全力疾走。 『あ、駿君?よかった、大丈夫?お話したくってね』 精一杯虚勢を張る俺に、君はそんなはずんだ声で飛び上がるほど嬉しい事を言う。 『駿君の声、聞きたかったんだ』 ああ、だから。 きっと俺は君に一生かなわない。 PR TrackbacksTRACKBACK URL : CommentsComment Form |